ハーブマイスターへの道 セージ

英:Common Sage
伊:Salvia
仏:Sauge
学名:Salvia officinalis
和名:ヤクヨウサルビア、セージ、ガーデンセージ
シソ科(Lamiaceae)アキギリ属(Salvia)の多年草。地中海原産。
サルビアはアキギリ属全般を指し、種の数は900を超える。これはシソ科全体の1/6に相当する。
高さ50-70cmほど。5-7月ごろに紫、ピンクまたは白色の唇状花(labiate corolla)を咲かせる。長楕円形で柄のある葉は対生し、灰緑色でビロード状の繊毛でおおわれて表面に細かい縮れがあるのが特徴。茎は四角い断面をしており、成長するに従って根本から木質化する。株全体に独特の香りがある。寒さに強くて常緑だが、高温多湿には弱い。また害虫がつきやすい。
Salviaはラテン語のSalvere(治癒する)やSalvus(健康)から派生した語で、フランス語の古語Saulje(sauge)を経て14世紀ころ英語のsageとなった。*1学名のofficinalisは「薬用の」の意。なお、ソーセージsausageはラテン語salsīcius(塩で味付けした)からノルマン語を経て中世英語に入った語で、sageが語源というわけではない。salsīciusはさらに遡るとsalsus(salted)となり、これはソースsauceの語源でもある。*2
古代ローマから薬として幅広く使われてきたことがその名に反映している。人々に親しまれ、生活に根ざしていたことからことわざや俗信なども多い。
"Why should a man die whilst sage grows in his garden?"
"Sage grows best where the wife is dominant."
スコットランドの古いバラッドを元にしたサイモンとガーファンクルの「スカボロー・フェア」に出てくる"Parsley, sage, rosemary and thyme"という謎の歌詞でもお馴染み。
肉の臭みを消す効果があり、レバーとの相性もよい。豚、鶏、羊、サバなどの青身魚に良く使われる。また豆料理やドレッシングに少量加えて味のアクセント付けにもよい。紅茶が一般的になる前はヨーロッパではセージを煎じたものが飲まれていた。オランダ商人は中国にセージを輸出してお茶を輸入した。
参考
http://homepage2.nifty.com/~yoji/index.html